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業務用エアコンの種類を10種類紹介!特徴と選び方も解説

業務用エアコンは、企業や施設において効率的な空調管理を行うために欠かせない設備です。さまざまな種類が存在するため、用途に適したエアコンの選択が大切です。しかし、目的に合っていない機種を選んでしまうと、効果を十分に発揮できません。

この記事では、業務用エアコン10種類と、それぞれの特徴と選び方を解説します。業務用エアコンの新規導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

業務用のエアコン10選

設置場所や用途に応じて、業務用エアコンの種類を選ぶことが重要です。ここでは、以下の10種類を紹介します。

  • 天井埋め込み型(1方向)
  • 天井埋め込み型(2方向)
  • 天井埋め込み型(4方向)
  • 天井埋め込み型(4方向・コンパクト)
  • ビルトイン型
  • ダクト型
  • 天井吊り下げ方
  • 壁掛け型
  • 床置き型
  • 飲食店の厨房用

それぞれ見ていきましょう。

天井埋め込み型(1方向)

吹出口が一方向に配置されており、部屋の隅への設置が一般的です。コンパクトな設計で、デザインを損ねることなく効率的な空調を提供します。

高天井や下がり天井にも対応しやすいですが、気流の偏りが生じやすい点に注意が必要です。対策として、設置位置を部屋の中央寄りに調整し、補助ファンを導入して気流を拡散することで、温度ムラを軽減できます。

天井埋め込み型(2方向)

長方形の形状で、2方向に風を送るタイプです。照明ラインと調和しやすく、廊下や細長い部屋に最適です。デザイン性が高く、空間のインテリアを損ねることなく設置できます。

一方、風が偏りやすいので、設置場所を慎重に選ぶ必要があります。設置位置を調整し、エアコンの風向き調整機能を活用して、風が均等に分配されるよう工夫しましょう。

天井埋め込み型(4方向)

吹出口が4方向に配置されており、温度ムラが少ない設計です。汎用性が高く、さまざまな空間に対応し、風量調整機能が充実していることが特徴です。

天井への設置により床や壁のスペースを有効活用でき、オフィスや店舗、レストランのダイニングエリアなど広い空間に適しています。広い範囲に均等に風を送れるため、快適な空調を作り出します。

一方、天井の高さやスペースによっては設置が難しいことがあるため、注意が必要です。設置場所を事前に測定し、必要な天井の高さの確保により、設置の難易度を下げられます。

天井埋め込み型(4方向・コンパクト)

通常の4方向タイプよりも小型で、設置スペースが限られている場所に最適です。スペースを節約しつつ効率的な空調を提供しますが、冷暖房能力が劣る場合があり、広い空間では能力不足を感じることがあります。

対策として、コンパクトタイプを複数台設置するか、補助的な暖房・冷房機器の併用で、空調能力を上げられます。

ビルトイン型

室内機を天井内に埋め込み、ダクトで吹出口を分岐させるタイプです。レイアウトの自由度が高く、デザインを損ねることなく空調を整えられます。

デザイナーズオフィスや高級レストラン、ホテルのスイートルームに適しており、吹出口の位置を自由に設定できることが強みです。

ただし、部材や工事費用が高くなる傾向があり、施工が難しい場合も。施工前に詳細な設計図を用意し、複数の業者から見積もりを取りましょう。コストを比較し、費用を抑える工夫をおすすめします。

ダクト型

室内機を天井に埋め込み、ダクトで空調を行うタイプです。吹出口が見えないため、インテリアを重視する空間に適しています。

高級ホテルやデザイン性を重視する店舗での使用に向いており、見た目がすっきりし、レイアウトの自由度が高いです。

しかし、工事費用が高くなり、メンテナンスが難しい場合があります。定期的にメンテナンスのスケジュールを立て、専門業者への点検依頼によりメンテナンスの難易度が下がり、長期間運用できるでしょう。

天井吊り下げ方

天井から吊るして設置するタイプで、広い空間に対応可能です。設置が簡単で広い範囲に空調を行えるため、学校の教室や店舗、天井が高く埋め込みが難しい場所に適しています。

施工が簡単で設置費用も比較的抑えられますが、空調機器が見える位置に設置されるため、インテリアに影響を与えることがあります。

デザインの調整が可能なパネルやカバーを使用し、見た目を整えることで、インテリアの影響の軽減が可能です。

壁掛け型

壁に取り付けるタイプで、家庭用エアコンと同様の形状です。工事費用が安く、メンテナンス性がよいことが魅力です。

小規模オフィスや店舗のバックヤード、個室に適しており、設置が容易でコストパフォーマンスに優れています。

ただし、温度ムラが生じやすく、広い空間では効率が低下することがあるため、対策が必要です。設置場所を適切に選び複数台のエアコン配置により、温度ムラを軽減し、効率的な空調を実現できます。

床置き型

床に直接設置するタイプで、天井が低い場合に選ばれます。施工が簡単で工事費用も抑えられるため、工場や倉庫・天井が低い古い建物に向いています。

また、設置が難しい高天井でも、暖房効果が満遍なく行きわたり、メンテナンスがしやすく設置コストが低いです。

しかし、床面積を占有するため、スペースの制約を受けることがあります。設置場所を事前に計画し、動線や家具配置の考慮により、床面積の制約を最小限に抑えられるでしょう。

飲食店の厨房用

油煙や高温に耐える仕様でステンレス外装のため、過酷な環境にも対応します。レストランやカフェの厨房、フードコートに最適でフィルター掃除が不要なため、お手入れが簡単です。

厨房特有の環境に適応し、使い勝手やお手入れのしやすさに優れていますが、設置場所が限られ、スペースが必要になることがあります。

事前に厨房のレイアウトを確認し、スペースを確保することで設置の制約を軽減し、効率的な空調を実現できます。

業務用エアコンの選び方

設置場所の条件や用途に応じて、最適なエアコンを選ぶことが大切です。ここでは、用途に合った選び方のポイントを5つ紹介します。

  • 形状を確認する
  • 設置場所の広さにエアコンの仕様が合っている
  • 電気代を節約できる
  • 設置のしやすさを考慮する
  • メーカーのサポートが充実している

それぞれ見ていきましょう。

形状を確認する

エアコンの形状は、設置場所に適したタイプを選ぶ際に、必ず考慮すべき確認事項です。室内機には、天井埋込形や露出形などがあり、見た目や省スペース性を重視する場合は天井埋込形が適しています。一方、設置のしやすさやメンテナンス性を考慮するなら露出形がおすすめです。

また、すでにエアコンが設置されている場合は、同じ形状を選ぶことでスムーズに設置できます。新たに設置する場合は、空間の形状に合う形を選ぶことが、快適な空調を実現するポイントです。

設置場所の広さにエアコンの仕様が合っている

業務用の場合、適用畳数や馬力を確認し、空間に必要な能力を満たしているかチェックしましょう。

たとえば、熱源が多い飲食店では、より高い能力のエアコンが必要です。設置場所の面積に応じた馬力を計算し、適切な能力をもつ製品を選ぶことで、効率的な空調を実現します。環境に応じて必要な能力を見極めることが、エアコン選びの基本ともいえるでしょう。

電気代を節約できる

電気代を節約するには、ヒートポンプ式のエアコンが効果的です。ヒートポンプは、空気中の熱を集めてエネルギーに変える技術で、空気をエネルギー源とすることで高い省エネ効果を発揮します。

加えて、エコを意識した機能として省エネモードを搭載しているエアコンを選ぶことも重要です。省エネモードは、運転効率を最大化しつつ無駄な電力消費を抑える機能で、電気代の節約につながります。

ヒートポンプ式のエネルギー効率やランニングコストを比較し、省エネモードの有無の確認をおすすめします。これにより、長期的な視点でコスト削減を目指し、環境にも配慮した空調管理が実現するでしょう。

設置のしやすさを考慮する

設置を決めたあとは、スムーズに設置できるかを検討します。以下に設置のしやすさに関わる項目をまとめました。

項目詳細
搬入経路の確認障害物がないかをチェックする狭い通路や階段がある場合は、サイズや重量に対応できるかを考慮する
設置場所の条件広さやスペースを確認し、エアコンの形状やサイズが適しているかを判断する天井の高さや壁の強度などを事前に確認する
工事の難易度と費用設置工事の難易度を考慮し、必要な工事内容を確認する簡易設置が可能なタイプを選び、費用を抑えられるか検討
メンテナンス性の確認設置後のメンテナンスがしやすいかを確認フィルターの清掃や部品の交換が容易に行えるかをチェックし、長期的な運用を見据える

上記の項目をチェックしたうえで、長期的に利用することを見据えて設置場所を選びましょう。

メーカーのサポートが充実している

製品の保証期間やアフターサービスの内容を確認し、充実したサポートが受けられるかをチェックします。とくに業務用エアコンは長期にわたって使用されるため、故障時の対応やメンテナンスのサポートがあると安心です。以下にチェック項目をまとめました。

サポート項目内容
保証期間製品の保証が何年間適用されるか
アフターサービス内容故障時の対応や修理のサポートがあるか
メンテナンスサポート定期メンテナンスや点検サービスがあるか
緊急対応トラブル時の迅速な対応が可能か
サポート窓口の対応 問い合わせ窓口の対応が親切かつ迅速であるか
部品供給の可否必要な部品の供給が継続して行われるか

上記のように、事前にサポート内容を確認し、信頼できるメーカーを選びましょう。

業務用エアコンは、用途に合わせて多くの種類から選定しましょう

業務用エアコンは、快適な空調環境を提供するために欠かせない設備です。設置場所や用途に応じて、適切な種類を選ぶことが重要です。種類によって特徴やメリットが異なるため、慎重に比較検討しましょう。自社に最適なエアコンの選定により、効率的な運用とコスト削減につながります。

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